金融兵器 2015 12 19

 多くの人は、「兵器」というと、
戦車や戦闘機を連想するでしょうか。
 しかし、それは固定観念です。
実は、金融政策も「兵器」になるのです。
 これは、2015年11月8日に、
「利上げの思惑」という文章の中で書きましたが、
もう一度書きましょう。
 思い起こせば、
世界の多くの国は、親米国家までも、アメリカを裏切って、
中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)に参加してしまったのです。
 そこで、アメリカとしては、威信をかけて報復をしたい。
そのため、利上げという「金融兵器」を使いたいという見方があります。
 もちろん、「トロイの木馬」という役割を果たすために、
あえてAIIBに参加した国もありますので、
そういう国には、何らかの配慮をする必要があります。
 日本では、軍事の専門家、経済の専門家、金融の専門家と分離していて、
相互に交流はありませんが、
アメリカの場合は、軍事も経済も金融も融合している場合があります。

2015年10月2日の産経ニュースWeb版では、このような記事がありました。

中国や韓国など新興国の企業の借金2,000兆円 アメリカ利上げで破綻ラッシュの恐れ IMF警告

 中国やトルコ、チリ、韓国など主要な新興国の企業の借金が、
10年間で4.5倍にまでふくれあがっていることが、
国際通貨基金(IMF)のリポートで明らかになった。
 アメリカが利上げに踏み切れば、
借金を返せず破綻ラッシュとなる恐れがあるとIMFは警告している。
(中略)
 巨額の借金を抱える企業のとどめとなりかねないのが、アメリカの利上げだ。
アメリカが事実上のゼロ金利を解除すれば、
新興国に流入していた資金がアメリカに還流し、
ドル高が加速する半面、新興国通貨が暴落する公算が大きい。
 IMFは「新興国通貨の下落によって、
外貨建ての借金が相対的に膨らみ、返済がますます難しくなる」と指摘したうえで、
新興国の当局者に、企業の経営悪化や破綻に備えておくよう要請。
「必要ならば破綻処理の制度を改革すべきだ」と訴えている。
(引用、以上)
























































































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